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耳をすませば Part.6 |
尚、この作品は様々なところからパクr・・ではなくてオマージュされておりますので、そのことを念頭に置いた上で読んでいただけると非常にありがたいです。
最後に。
読んでいて出来るだけ人をイライラさせるような文章を心掛けて書きましたので、腹が立つからと言って文句をおっしゃるといったようなことは勘弁していただきたいです。
※※すみません、完結まで今回入れてあと3回の間違いでした。
申し訳ないです。
ここまで来ればもう言い訳する気もございません。
[第十二章 再会]
そんなある日・・・
「ねぇねぇ、聞いた話なんだけどさ・・」
放課後、いつものようにマネージャーとして柔道部の練習を見に行こうと
下駄箱で上靴を脱ごうとしているとき、
急にアヤが話しかけてきた。
何だかんだ言っても相変わらずアヤは何かと鬱陶しい。
「え、何の話??」
「(注3)スイ学の友達が言ってたんだけどね、
その子のお父さん入院してるらしいの。
そんな深刻な病気じゃないらしんだけど・・・」
(注3)聖スイーツ学院高等学校の略。
特に問題がある生徒は野球部に多いようだ。
そんな話はどうでもいい、さっさと用件を言え。
「でね、その子がお父さんのお見舞いに行ったとき、シュン君を見たらしいの。
かなり痩せちゃっててさ、ニット帽とか被ってて、かなり重病っぽかったらしいよ・・・」
「アヤカ、知ってた?」
え・・・
・・・シュ、シュン、が・・??
何??
どういうこと・・・??
「そ、それホントっ!?」
「わわわ、ちょ、ちょっと落ち着いてアヤカ」
私は興奮と混乱のあまり、
無意識のうちにアヤに飛びつき激しく揺さぶった。
「ホ、ホントかどうかはわかんないけど、
その子は嘘を吐くような子じゃない、と、お、思うけどぉ・・・・」
相変わらずアヤを揺すり続ける。
まさか・・・
ホントに・・・・??
シュンが、、病気・・・??
「そそそ、それ、どこの病院かわかる??」
「き、北ハッピースピリチュアルメイクアップアドバイザーナチュラルスイーツ病院、て聞い、た、け、、どぉ・・・・」
揺さぶりすぎてアヤが気を失ってしまった。
でも今はそんなこと気にしてる場合じゃないしっ!!!!
何??
何がどうなってるの??
シュンが、病気??
何の??
何が何だかわからない。
でも、でも、これ以上考えていても仕方ない。
考える暇があったら自分らしさの演出だしっ!!
気が付くと私は病院に向かって走っていた。
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病院に着いて受付でシュンの病室を聞く。
そんな簡単に教えてくれるのかどうかわからないけど、
とにかく教えてくれた。
ガラっ!!
「シュン!!!!」
「ア、アヤカ・・・!?」
そこには弱々しく変わり果てたシュンの姿があった。
青白くこけた頬、
ほっそりとしてしまった手足、
そしてすっかり寂しくなってしまった頭髪を隠すかのようにニット帽を被っていた。
ちょっと前まで、あんなに、元気だったのに・・・
「ご飯ちゃんと食べてる??」
「いつからこんなことに??」
「どうして黙ってたの・・・??」
「納豆にはネギ入れるタイプ??」
「どうして私に相談してくれなかったの??」
「どうして、どうして・・・」
「スイーツ(笑)」
聞きたいことは山ほどあったけど、
私がホントに聞きたいことは、こんな、、こんなことじゃない。
・・・・でも怖くて聞けなかった。
聞いてしまうと、自分を保てなくなりそうだったから・・・
どうしても、聞けなかった・・・
「ははっ・・・」
「バレちまったか・・・
アヤカにはこんなかっこ悪い姿、
見られたくなかったんだけどな・・・」
シュンはそう言って寂しそうに笑った。
そして上半身をゆっくり起こすとじっと私を見つめた。
「何か随分、たくましくなったな・・・」
今はそんなことどうだっていいしっ!!
聞きたい。
シュンを苦しめているものが何なのか。
何て病気なのか。
でも、聞いてしまうともう取り返しが付かない気がする・・・
でも、でも・・・・
ふと視線をそらすと、
そこには法螺貝があった。
シュンの法螺貝。
・・・また、、聞きたいな。
「これ、持って来てるんだね・・・」
違う。
違う違う違う。
私がホントに聞きたいことはこんなことじゃないのに・・・ッッ!!
「あぁ、これは、、俺の夢だからな」
シュンは嬉しそうに笑った。
久しぶりに見るシュンの笑顔。
心が洗われるような気がした。
この感覚、トイレで力んでいるときに耳に息吹きかけられたカンジに似てる、かも。
吹きかけられたことないけど。
ダメ、逃げちゃダメ。
私が逃げてどうするのっ!!
私が、私がシュンを支えて上げなきゃ!!!!
逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ<逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ逃げちゃダメ・・・
私は決意を固め、
口の中にへばりついたカールを取るようにゆっくりと口を開いた。
「・・・シュン」
「な、何の、、病気なの・・・??」
「・・・聞きたいか?」
シュンがまっすぐに私を見つめる。
ダメ、目をそらしちゃダメ。
しっかりと受け止めなきゃこのときをっ!!
闘わなきゃ現実と・・・ッッ!!!!
「聞きたい・・・」
「聞きたいっ!!」
大事なことだから二回言った。
私もシュンをまっすぐに見つめ返しながら答えた。
後悔なんてしてないしっ!!
「そうか・・・」
シュンはゆっくりと口を開いてそう言うと、
静かに、こう言った。
「・・・痔と水虫、、だってさ・・」
!?
ジトミズムシ??
何??
何なの??
馬鹿??
馬鹿なの??
その病名に私は頑張った自分へのご褒美を取り上げられたかのようなとてつもない衝撃を受けた。
「・・・ははっ、笑っちまうだろ?」
「痔と水虫に生命を食われてるなんてさ・・・」
「そ、それなら私に言ってくれたって・・・」
「戦いは、男の仕事だからさ・・・」
「私だって・・・
私だってシュンの病気との戦いに参加したいじゃんっ!!」
「いや水虫は風呂場のマットからも感染するって言うし・・・」
「そんなの全然平気だしっ!!!!」
「そもそも痔なんてそんな大したことないんじゃないの??」
「・・・今、何て言った・・ッッ!?」
途端にシュンの語気と視線が強くなる。
「え、えっ??」
「今何て言ったかって聞いてるんだよっ!!」
きゅ、急にどうしちゃったの??
混乱で頭の中が真っ白になる。
「アヤカ、お前、痔と水虫の怖さ舐めんな。
俺の足なんかもう水虫でぐちゅぐちゅなんだぞっ!!
もう自分の足とは思えねぇよっ!!」
「痔なんてもっと涙目だ。
ある日、尻の穴付近にしこりが、
穴付近 にしこり が、
(注7)にしこり
ゴクリ・・・
じゃなくて、排便の度に苦痛・激痛を味わい、
その度に死にたくなるんだよっ!!
排便するのが怖いからとずっと我慢してると、
腸が便の水分を吸い取っちまって余計に硬くなり、
肛門付近をより強力にえぐりながら出て行く・・ッッ!!!!
この負の連鎖の苦しみがお前にわかるのかよっ!!
漏らしたとかいうのとは苦痛のレベルが違うんだよっ!!!!」
(注7)よく見ると現ヤンキースのあの選手に見えてくるぞ。
ちなみに作者は痔にも水虫にもなったことがないぞ。
おい、貴様。
今、何と言った?
貴様に何がわかると言うんだ。
え、おい、言ってみろ。
物心付いてから漏らしたときの心の痛み舐めんな。
トラウマっぷり舐めんな。
貴様に、20歳越えてから漏らしたことのない貴様ごときに、この苦しみがわかってたまるか。
おまけに、それが誕生日とでもなれば悲しみとか苦しみって言葉じゃもう表現出来ないんだ。
世界一語彙が豊富と言われている日本語でも言い表せないレベルなんだよ。
何で誕生日なんだよ。
何の誕生日ですか?
誕生日って何ですか?
新しい自分に乾杯とかってレベルじゃねぇぞ。
殺せよおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ神様あああああああぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!
俺のことが嫌いなんだろっ!!?
俺もお前のことが嫌いだあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!!!!
「悪ぃ・・・」
「つい、アツくなっちまった・・・」
私は言葉を失った。
こんな、こんなことが・・・
シュンはこんなにも苦しんでいたなんて・・・
言葉を失っている私に心苦しさを感じたのか、
シュンはゆっくりとニット帽を外した。
「へへ、かっこ、悪いだろ・・・?」
シュンの頭はつるつるだった。
「そそそ、そんなことないしっ!!」
痔と水虫の治療で毛が抜けるのかどうかわからなかったけど
誰が何と言おうと毛が抜けていた。
「シュン・・・」
私はシュンに抱きついた。
「私、私やっぱりシュンのことが好き・・・ッッ!!」
「アヤカ・・・」
「俺も、俺もだ・・!!」
やっぱり私、シュンのことが好き。
優しくて、温かくて、我慢強くて(性的な意味で)、そんなシュンが好き・・・ッッ!!
私の頭の中にはあの音楽が流れていた。
そして、おそらくシュンの頭の中にも・・・
「・・・アヤカ、一万年と二千年前から愛してる」
「わ、私だって一億と二千年あとも愛してるしッ♪♪」
「俺なんて八千年過ぎた頃からもっと恋しくなるよっ!!」
私たちはそのまま愛し合った。
(注8)殺菌室とかそんなの関係なかった。
(注8)水虫菌を殺菌するための部屋。
恐らく実際にはそんな場所は存在しないぞ。
このとき、この瞬間が永遠に続けばいいのに・・・
私はそう思って止まなかった・・・
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